西垣ヒデキ氏と越川洋平氏による
「ヨーロッパ最新トレンド&
活用術セミナー」
に行ってきました。
インテリアの本場、ヨーロッパでは
毎年インテリアの大きな展示会がありまして、
*ハイムテキスタイル
*ケルン国際家具展
*メゾン・エ・オブジェ
*パリ・デコ・オフ
などで、最新のインテリアのトレンドが
発表されます。
トレンドっていっても、表面的な‟流行に流される”とか思って、
嫌悪感?を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、
トレンド=欲望
であると、おっしゃってました。
私は、
今を生きる人々の心の奥にある欲望とか、
時代の空気感、
を知ることは大好きです。
で、インテリアショップなんかで
「オシャレ♪」って思うモノって、
そういう「今のトレンド」のエッセンスを
含んでいます。
ぶらぶらウインドウショッピングしていても、
自然に流行は感じるものですが、
プロとして、知識として知っておくことは、
必要ですね!
で、
本当に内容の濃いセミナーだったのですが、
ちょっと抜粋して書いてみたいと思います。
まず、大きなテーマとして掲げられていたのが、
EXPLORATIONS
【探求】
自分の内なる部分への探求。
本質的なものへの探求。
その探求には、4つのカテゴリーがありました。
◆VIRTUAL(ヴァーチャルな探求)
これは、いわゆるヴァーチャルリアリティの仮想現実というよりは、
「実質的」「本質的」という意味だとか。
例えば、「細胞組織」とか「分子構造」をモチーフにしたデザインも
今のキーワードなのですが、
そういうものって、目に見えないじゃないですか。
でも、顕微鏡などで見ると、実際にそういう構造になっている。
だから、それは仮想ではなく、実質であると。
本質と仮想現実の境界が、今はテクノロジーの力で
曖昧になっていて、その曖昧さが面白いということ。
◆CULTURAL(文化的探究)
伝統と現代の融合。
伝統的なデザインの泥臭さを消して、洗練させていく。
デザインのアップサイクル。
◆PLANETARY(惑星的探究)
宇宙と精神世界。
ミネラル、ムーンフェース、マーブル、鉱物のデザイン。
幾何学(ネットワーキングパターン)、安定した構造である
ハニカムコアのプロテクト(守られ)感。
ここでポイントなのは、冷たい感じではなく、
ピンクなどを用いて、温かみのあるエレガントであったり、
ガーリーなテイストに仕上げるのが今風。
◆NATURAL(自然の探究)
自然とテクノロジーの融合。
必ずしも自然素材を用いるのではなく、
その製造過程(プロセス)もナチュラルな方法で、など、
「本質的」にエコなものを求める。
というのが大きなカテゴリーですね。
あと、キーワードがたくさんありまして、
いくつかを挙げると、
*HOSPITARITY(おもてなし感)
ナルシズムの満足度を満たしてあげる。
自撮りなんかはその顕著なもの。
自分の姿が相手からどう見えているか、
本質的な探究がおもてなしにつながる?
*TRANSPORT
簡単に運べるものなど。
例えば、こんな車。
パッケージで売られていて、
通常よりも少ないパーツで、自分で組み立てることができるそうです。
決してお安くはないこういう車を、実際に求める人がいるということ。
その他、2017年おさえておきたいトレンドとして、
*ITALIA
今、ラグジュアリーに向かっている。
イタリアはヨーロッパの人にとって
高級リゾートのイメージ。南国への憧れ。
*Tropical
じっとり、こってりとしたトロピカル。
パイナップル(富とおもてなしの象徴)や
フラミンゴ(富と愛の象徴)の柄。
*Velvet
ラグジュアリー感、守られ感。
*淡いグリーンやスモーキーピンク
ちょっと見にくいですが、今風のカラーコーディネート&デザイン。
*シアター(映画の黄金時代)
*16~17世紀のオランダの絵画風
*狛犬
*日本の風景(外人が日本に憧れてつくったイメージ)
*更紗柄
などがありました。
セミナーを聴いて思ったこと。
もう、インテリアとファッションのトレンドに
時差はないなということ。
モダンをべースにしながらも、
エレガントやフェミニン、上品な方向へ
向かっているということ。
(カッシーナも、パトリシア・ウルキオラの
起用で、マニッシュからフェミニンなイメージに
なってますね)
そして今は、
表面的なことはもう通用しなくなってきていて、
本質が求められているということ。
自分とは何?
そのルーツや生き方、本質的な欲求、
本当の自分をちゃんと自分が知ること。
自分の中の宇宙。
宇宙の中の自分。
そして、ヒデキさんがおっしゃっていたのは、
見てくれたら分かるでしょ!
というのは古くて、ちゃんと「ストーリー」を
説明することが大切だということ。
自分という本質への探究は、
内に向かうだけでなく、
やがて外に出ていくためのものなのだと。
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